ななこの話

Cake INTERNATIONAL 2019 Birminghamでシルバーを受賞しました!

こんばんは!
大変ブログの更新が遅くなったのですが、11月にイギリスのバーミンガムで行われた『Cake INTERNATIONAL』という世界で一番大きなシュガークラフトの大会に参加してきました。

私が出品したのはClassAのSugar Floral Arrangement部門です。
大好きなシュガーフラワーのアレンジ部門に挑戦してきました!!

結果は、【SILVER】を受賞することができました!
本当に嬉しかったです。
さすがにちょっと涙が滲みました笑

こちら私の喜び溢れるツイートです。

今回このブログでは、インスタには書けなかった胸の内や出来事を書こうと思います。
やっとかけるー!!!って感じです。
コンペ終わってから色々なイベントが重なっていて、中々時間が取れなかったんですよね。

さて、何からお伝えしようかなと思っていましたが、やっぱりまずは作品の解説をしようと思います!

一番のポイントは、淡い色とお花の薄さにこだわったところですかね。
正直、コンペは目立った方が良いのと、メリハリのあるカラフルなカラーが流行です。
しかし、私は淡い色が好きだし繊細な感じの作風が持ち味でもあります。
個性を活かしたことが功を制したのか、それが受賞に繋がったのかなぁと思っています。

会場でも、結果の発表前から足を止めてくださる方や写真を撮ってくださる方がたくさんいて、本当に嬉しかったです。

結果が出ていない状態というのは、本来の作品の情報のみで、何かしらの感性にヒットして止まってくださったんだと思うんですよ。
(コンペだと、受賞者はとりあえず写真全部撮ったり、とりあえず受賞者だから見るか〜という人もいっぱいいる!)

拙い英語で話しかけたり(『これ、私の!写真撮ってくれてありがとう!』とかそう言う感じですが笑)
海外はフレンドリーなのか、みなさん結構話しかけてくれるんですよね。

中でも嬉しかったのが、『あなたの色使いがとても好き!柔らかくて繊細で素敵!』みたいなことと、『ビビットカラーが流行ってるけど、私はこういう優しい色が好きよ!』などといったお声がけはとても嬉しかったです。(私の英語力は皆無なので合ってるか分かんないですが、きっとこんなこと言ってくれたと思います笑)

とりあえず私は全く英語が話せないのですが、違う国の方々となんとなくコミュニケーションが取れたのが嬉しくて、とりあえず話しかけたり話しかけてもらったら何か返したりしてました笑
thank youとジェスチャーで乗り換えた感がありましたね。

私の英語力についてはさておき、やっぱり自分の感性に共感してくださる方がいるのはとても幸せなことで、日本を出てもそういう方がいてくれるんだなととっても嬉しかったです。

しかも、自分がとても大切にしている繊細さや色についての感想をもらえたので余計に嬉しかったんですよね。

ただ、とても悔しかった事があって、何となくコミュニケーションは取れたけど、作品の説明だったり、作り方だったりを全然伝えられなかったことです。

せっかく、シュガー好きの人がこんなにたくさん集まっているのに、シュガーの話が全然できなくてものすごく悔しかったです。

あんなに悔しいと思ったのはいつぶりですかね、正直GOLDではなくSILVERだったことよりもずっと悔しかったです。
言葉の壁に打ち当たり、本当に悔しかったので次行ったらもっとちゃんと会話ができるようにしようと決めました。

あと作品について話すことは、どんな気持ちで作ったかですかね。

これは、私のお父さんとお母さんに向けて作ったんですよ。
私の両親、去年が還暦だったんです。

何かしたいなぁと思っていたんですけど、やっぱり何かすごい残るようなものがいいなと思って。
それで丁度コンペに出るとも決めていたので、作品は家族を想って作ろうと決めました。

作品は誰かを思って作ることが多い気がします。
今回は、お家に置いてたら、明るくやさしい気持ちになるようなフラワーアレンジメントがコンセプトでした。

ま、だいたい私の作品全部そんなコンセプトなんですけどね!!!笑

お母さんがオールドローズが好きなので、絶対オールドローズにしようっては決めていました。
品種は一つはジュリエットというバラをイメージしています。
すごいかわいいバラです。

ピンクと淡いオレンジで私の好み全開なアレンジメントなんですけど、お家に飾ってたら素敵だなと想像して作りました。
結構本物に近く作れたので満足です。

ただ、世界の壁を感じたこともたくさんありました!

細部が細かい、細かい、処理が美しい、粗がない、本当にレベルが高かったです。
世界のレベルを知ることで、自分に足りない部分や課題も見えたので、シルバーという結構はこれからもっと頑張ってね!伸び代あるよ!のエールだと受け止めて、次に活かそうと思います。

さて、ここからはとてもインスタには書けなかったお話しです。
あんまりお上品なお話じゃないので苦手な方はスルーして下さい笑

私はまず、海外に行ったことがなく、パスポートを作るところから始まりました。

そして、飛行機も初めてでどうか死にませんように、落ちませんようにと思い乗りました。

何より、作品をバラして持って行くことにしたので、割れませんように割れませんように、止められませんように、通過できますように、ぶつかりませんように、割れませんように、とものすごく心配して始終ソワソワしていました。

こんなに有頂天になり、イギリスに到着しテンションが上がっていた私はこれから起こることなど全く想像もしておりませんでした。

悲劇は、ヒースロー空港からバーミンガムへ向かう高速バスの中で起きました。

私は車酔いをしやすいことに自覚はありましたが、もう、それがもうね、人生でこんなに気持ち悪かったことはないってぐらい気持ち悪くなってしまったんですよね。

高速バスのトイレで、4回は吐きました。
3時間のうち、1時間くらいはトイレにいたんじゃないかってくらいです。

もう、運転とかも荒いし、道もグルングルン回るし、本当に気が気じゃなかったです。
死ぬかと思った。いや、本当に。

最後の方はもう色んなことが心配になるし不安だし、気持ち悪いし情けなくなるしで、バスの中で過呼吸になっちゃって散々でした。
もう酸欠で手とか脚も痺れてきちゃって、あんな思いは二度としたくないですね笑

幸いにも、お母さんが一緒にイギリスに来てくれてたのでなんとか大丈夫だったんですけど、心配かけてものすごく申し訳ないと思いました。

お母さんごめんねって泣きながら言ってた気がします。
本当にすみませんでした。

やっとこさホテルに到着したら、まずはトイレに駆け込み我慢してた分全部吐いて(汚くて本当にごめんなさい)ベッドに横になりました。

それから、2時間後まだ終わってなかった作品の制作が始まりました…笑
色々終わってなくて、組まないといけなくて、本当に死にそうなくらいドキドキしてたんですよね。
やばい、やばい、終わらない、やばいの繰り返しですよ。

余裕を持って一泊くらいすれば良かったと思いました。

なんとか組み終わり、写真を撮り、イギリスまでほとんど割らずに持って来れたことをまずは褒めようと思いましたが、やっぱり緊張していてそれどころじゃない心境でした。

そう、搬入が待っているのです。
コンペの難題、搬入ですよ搬入!
徹夜で寝ずに搬入したんですよね、もう目がギョロギョロになってたと思います笑

そして、天気が最悪なことにもう嵐!!!嵐みたいな暴風雨!!

なんてこったですよね、箱にも入んないし、手持ちでビニールかけただけだったので心配で心配でって感じでした。
最後まで気が気じゃなかったです。

搬入が終わったときは本当にホッとしました、あー、本当にもうコンペのときは毎回なんですけど、搬入って緊張します。

そんな感じでコンペを迎えたんですよ。
いやー、さすがに吐いたとかはインスタでは書けないので(インスタは割と真面目な感じで通しているつもり)やっと言えたって感じですね。

きっと、参加したみなさん搬入までに色んなドラマがあったと思うんですよね。
あぁ、思い出したらちょっと胃が痛くなってきました。
いろんな思いがあって出品したので、受賞も本当に嬉しかったです。

正直今回、プレッシャーが半端じゃなかったです。

まず、お母さんも一緒に来てくれるから結果を出してよろこんでもらいたかったこと。

次にサロネーゼ協会のサポートで参加していたので、絶対他の先生方が受賞すると思っていたので、協会の名前に恥じない結果を出さないといけないと思っていたこと。

そのまた次に、大好きな大好きな友達の結婚式に出ずにコンペに参加することになって、大切な友達に結婚式に出れなくなったと伝えたとき、ななこ挑戦してきて!と快く送り出してくれたこと。

そして、せっかく世界に挑戦したんだからやっぱり結果を出したいという自分との戦い。

私が車酔いであんなになったのは、たぶん初めての飛行機、初めての海外、初めての海外コンペ、いろんなプレッシャーが一度に重なってしまったからだなと思います。

私もまだまだ未熟ものだなと思いました。
プレッシャーとか、重圧とか味方につけられるくらいの精神力を持たねばいけないなと思います。

コンペは適度なプレッシャーは必要だとは思うんですけど、今回ばかりは許容範囲を超えてしまったようです。

まさに、限界突破×サバイバー!

あ、違うか笑
あ、これを言いたかった訳ではないですからね笑

ほんと、可能性のドアはロックされたままじゃないですけど、やっぱり自分の殻とか限界値とか、そう言いう自分自身で自分に制限をかけてしまっていることについては、無様な姿を晒すことになってもぶち破っていくしかないんだなと思います。

自分にできることって他人が決めることじゃないじゃないですか。
自分にできないことだって、他人が決めることじゃなくて自分で決めることだと思うんですよ。

今回どうしてこんな情けない出来事もブログに書こうと思ったかと言いますと、私のこういう自分のことを書いた記事を読んでくださる方々がチラホラいてくださいまして、そのいつも読んでくださるみなさんって、多分なんですけど、相当アツい人たちだったり、何かやりたいと思っていたり、夢があったり、そういう気持ちがある人も中にはいるんじゃないかなと思ったんですよ。

私のインスタグラムは見ての通り仕事用なので、極力良い事をピックアップして書いていますし、もちろん聞こえの良い事を前面に書いてます。
恐らく、好きな事を仕事にしていてインスタグラムなどやっている人たちはそういう方も多いと思います。

仕事用には、吐いたとかどのくらいのプレッシャーがあったとか関係ないですからね。

あんまりこう泥臭いのを前面的に発信するのはインスタグラムという土俵に合ってないと思っており、なるべくお上品にしてます。笑
全然お上品じゃないという声は聞こえません。
Twitterは結構泥臭いことも言ったり、割と気軽な気持ちでやってますけどね。

そんな感じでやっているので、何というか自分で言うのはあれなんですけど『キラキラした感じ』だけ見てると、すごいことやってるように見えたり、自分にはできないなと思ってしまったり、そういう気持ちになってしまうことってあるかもしれないなと思ったんです。

もちろん、私も世の中のすごい人を見ては落ち込み、まだまだだなと痛感し、ときには泣いて悔しんで、という事があります。

コンペに出すのは毎回手が震えて、結果発表前は吐きそうになってお腹が痛くなるし、今回は吐いて過呼吸になってるし、みんながみんなそうだとは言えませんが、世の中で綺麗に見えていることはほんの一部分だと言うことを知ってて欲しいなと思いました。

みんな人間です。

私の知り合いのシュガー仲間の方もコンペ前は苦しくなるよねという話をしますし、アーティストのお友達は展示は毎回吐きそうになると言っていましたし、なるべく外に発信するときはそう言うのは見えないように、キラキラしてるところをたくさん見てもらえるようにがんばってるところは多少なりともあると思います。

だから、自分はあんなふうにできないなとか、そんなに自信ないなとか、怖いなとか思っても、それはできない理由にならないよと知って欲しいです。

怖くても、不安でも、失敗してもやっていいんです。
自信がなくてもやっていいんです。

自信なんてある人の方が少ないと思います。

人間できないことの方が多いんだから、いつまで経っても自信ないことばっかりだと思います。
その中で、少しずつできるようになっていって、少しずつ自信を持てることが増えていくんだと思います。

世の中には、とても素敵な人たちがいる中で、人の夢を笑ったり、どうせできないよと言ったり、夢みがちでいいよね、などと人の気持ちを冷やかしたり夢を壊すような人たちもいます。

そう言う一部の人たちの言葉で、やりたい事を諦めてしまう人がいませんように、と思ってこういう内容のブログをたまに書きます。

自分が自分の誰よりも味方でいられたら大丈夫です。

どんなときでも、自分が自分の味方でいれば絶対一人にはならないし、自分を信じるという事はものすごく大切で、ここぞというときすごい力がでます。

私も絶対できないとか、きっと無理とかたくさん悩んだことがあります。(今もだけど。)
でも、口に出してやりたい!できる!と信じ込んだらできるようになったことがたくさんあります。

イギリスに行くこともその中のひとつでした。
こちらコンペの1年前くらいのツイッターです。

あの頃は、イギリスのケーキショーでシルバーを受賞できるとは思ってませんでした。
だだ、イギリスには将来絶対行くぞと決めただけなんです。

私も日々不安の中ですが、自分のことを誰よりも信じて、できるできるできると念仏のように唱えていろんなことをやっています。

長い文章になってしまいましたが、少しでも前向きになって、何かやるときにジャンプできる人がいてくださったらいいなと思います。

本当にお読みいただきありがとうございました。
これからもSucreをよろしくお願いします!