ななこの話

私に起こった数々の信じられない出来事。サプライズとドン底と感謝の2018年。

今年を振り返ると、なんだか今の私は1年前の私に想像出来ないくらい環境が変わりました。

去年の今頃、私は食品関係の商社で事務をしていました。
独立したいなぁ思っていての転職でした。
土日に休めて予定が付きやすいので、様々なレッスンに行ったり勉強をしたり比較的恵まれた環境でした。

このまま、働きながら副業して独立するぞーと考えていました。
ところが1月、前からやりたかったお仕事ができるチャンスが巡ってきたのです。

長年の夢というか、やりたくても中々出来ないお仕事だったので、私はそのお仕事をすることに決めました。
その頃働いていた職場は、本当に人も良くてそれなりにやりがいもあって、もちろん続けようと思っていたのですが、それでもやりたいことを選びました。

さて、そうして3月から新しい職場へとやってきました。

が、体調を崩して3ヶ月後には職場に行くことが出来なくなりました。
本当にやりたかった仕事だったので、病院に通って頑張りましたが、最終的にお医者さんからストップがかかりそのまま休養し退職することになったのです。

ずっとずっとやりたかったことからの、絶望でした。
6月と7月は死んだように生きてました。
外にも出ず、友達にも会わず、好きな事もせずにただ時間だけが過ぎました。
何もしていないから記憶もないのです。

散歩が好きだから外に出たけど、歩けなくて帰って来たり、一日中真っ暗の部屋の中過ごしました。

休むと少しだけ元気が出てきて、7月末の誕生日にはひまわり畑に行きました。
台風の次の日で大雨も降ったけど、晴れたので嬉しかったです。

その頃やっと友達に会えました。
仙台の3歳からの親友が東京に会いに来てくれました。
私の大好きなお菓子の話を、いつも笑顔で聞いてくれて、どんな恥ずかしいことも情け無いことも話せる友達です。
幼稚園から現在までの失態を全部知ってる人にかっこつけても仕方ないのです。

その友達が、家に来てシュガークラフトの作品をみて本当に目を輝かせて綺麗!可愛い!とたくさん言ってくれたのです。
本当に本当に嬉しかった。
独立したいと言っていた私の話も、バカにせず、絶対ななこならできるよ!!といつだって励ましてくれました。

私にできるかな?やれるかな?といった不安な気持ちもありました。
でも、私は外に働きに行くのが難しい状態になっていました。
もう、自分でやるしかないのだと思いました。

いつだったかお父さんが言ってました。
やりたいことをするには覚悟が必要なんだよ、と。
ずっと私に覚悟がなかったけど、私は自分の好きな事で食べていく覚悟を決めました。

8月は仙台に帰りました。
たくさん会いたい人はいたけど、会う勇気がなかったので会えませんでした。
家族でBBQをした以外の記憶がありません。
8月は、それしか記憶にないのです。

そして、9月から私の人生がどんどん変わっていきました。
きっかけは、大好きな友達に向けたアイシングクッキーの教室です。
3人いて、それぞれ別で行ったのですが、みんな本当に楽しんでくれて喜んでくれました。

私にも、出来る事があるんだなと思って、友達からのLINEやメッセージを見て一人で泣きました。
本当に嬉しかった。
友達が笑顔になってくれたのがすごく嬉しいし、これからやりたいことをみんな聞いてくれて励ましてくれました。

私もやりたい!って言ってくれる友達もいて本当に本当に嬉しくて励みになりました。

そして10月。
ここでまた大きなサプライズが待っていました。
お姉ちゃんの個展が9月末から開催されており、私は無職なので受付代理でお姉ちゃんよりも在廊していました。

それが、本当に素晴らしいご縁を結んでくれました。
たまたま、個展にいらしてくださった作家さんとの出会いです。
私がお姉ちゃんの絵をクッキーにしたInstagramの写真に興味を持ってくれて、なんと個展で販売することになりました。
私が、やりたいやりたいやりたいとずーっと言ってたことが夢じゃなくなりました。
びっくりしました。

そしてその後間も無く、お姉ちゃんから、知人からお菓子の事で相談があるそうなんだけど、聞いてくれない?とLINEがきました。

私は、なんだろ〜、クッキー作りたいとかかな?と思っていました。
しかしそれが、自分でもビックリする程の内容で手が震えました。
普通なら独立したての私にとても頂けるようなお話ではなかったのですが、ご相談の内容が本当にたまたま全部私に出来る事だったのです。
そして、やりたい!!と心から思いました。

納品が11月後半の予定だったので、シュガークラフトのコンペと丸かぶりの時期でした。
その後、帝国ホテルの作品もあって、正直どうしようかと思いました。
でも、やりたい事を今なら全力でやれると思って全部同時並行で進めることに決めました。

内容的に口外出来なかったし、自分にやれるかも不安だったし、お父さんとお母さんにも言いませんでした。
もちろんSNSにも出せないから、本当に自分との戦いでした。

自分のキャパオーバーを感じたのか、10月末に今までで一番酷い風邪を引きました。
やらなきゃいけないことが山積みなのに、起き上がれなくて時間だけ過ぎました。
コンペ前の制作予定期間を1週間もロスしました。

起きられる状態になっても、咳と鼻水が止まらなくて鼻にティッシュを詰めて作業しました。

咳は全く止まらなくて、お花にダスティングしてるとき、全部息で飛んで机がダスティングだらけになったり、手が震えて作業にならなくて悔しくて泣きました。

本当に、コンペ1週間前くらいからがしんどくて、毎日夜中に一人で号泣しながら作ってました。
どうして風邪なんて引くのと思いました。
なんで出来ないの、手よ震えるなって思って、咳とまれ!って思って、悔しくて泣きました。
Instagramのストーリーにお花を載せてたときに貰ったメッセージがどんなに嬉しかったでしょうか。
夜中に孤独な私に、優しい声をかけてくれたみなさんがいたから頑張れました。

気がつくと10月が終わってました。

そうして11月、昼は引き受けたお仕事をやって、夜中はシュガーというサイクルで、コンペのプレッシャーと初めての仕事の不安で毎日目まぐるしく過ぎました。

コンペの搬入は、緊張していて落とさないか不安だったけど、今の私にできる最高の作品にしようと思ったので悔いはなかったです。
搬入したとき、周りが凄すぎて、あ、無理だ、と思いました。
早々に帰り、結果発表まではなんかもう本当に具合が悪くてお腹が痛くて結果を見に行くのが嫌で嫌で、発表から時間をずらして見に行きました。

金賞でした。

まさか、信じられない!という感想が一番です。
うれしくて、すぐ家族に報告しました。
素晴らしい作品がたくさんある中での受賞で、なんだか本当にびっくりでした。

一生懸命、作品をみた人が明るく優しい気持ちになりますようにと気持ちを込めたことが良かったのかもしれません。

コンペが終わり休む間も無く、10月からの仕事の納品物の制作を進めました。
これはもう、できる限りの力で頑張ったなとしか言えません。
パートナーのひでくんに、スケジューリングややり取りをお願いしたおかげで制作に打ち込めました。

そして、時間を置かずに帝国ホテルの作品の制作です。
本当に全く時間がなくて出すのを諦めかけましたが、やっぱり作りたくて2日で作りました。
時間をかけないと、細かい所まで出来ないし、荒いし、本当に悔しかったです。
だけど、新しいものを帝国ホテルの展示のために作ることに、私は価値があると思いました。
あの2日でやれる精一杯の作品でした。
本当に悔しかったので、来年はもっと早く準備して美しい作品を作りたいです。

見に行ってくれた友達や知り合いの方がいてくださって、本当に本当に嬉しかったです。
時間はかけられなかったけど、気持ちはたくさん込めて作った作品で、作品の感想にそれが伝わったんだと思えることを書いてくれて泣きそうになりました。
気持ちって伝わるんですね。

そうこうしていると12月になっていました。

これもご縁で、お世話になっている先生のアイシングクッキーの製造をお手伝いすることになり、ひたすらアイシングクッキーを製造しました。

そしてまたまたご縁があり、アガサクリスマスマーケットへ作品を展示する機会を頂けました。
こちらもまた1からの制作でしたが、楽しく作る事ができました。
やってみたかった事を色々やれました。

やっと肩の荷が降りた感じで、ニンテンドースイッチのレッツゴーピカチュウやらスマブラをやって息抜きしつつ映画をひたすらみる日が続きました。

そうして次は家族や親戚、この間ご一緒にお仕事をさせて頂いた皆さまへのクリスマスギフトボックスの製造に入りました。
思っていた以上に一人で大量に作るのはしんどくて、ちょっと発狂しそうになりました。

そしてクリスマス、私が送ったクッキーが手元に届いたと連絡が次々きて、本当に本当に本当に!!幸せでした!

お菓子って人を笑顔にできると再確認しました。
私は、人に喜んでもらうことが何より原動力になっていると思ます。
うれしそうな顔をみるだけで、本当に幸せな気持ちになります。
やっぱりお菓子っていいですね。

さて、長々と書きましたが、私は今、一年前の私には想像がつかない景色を見ています。
まさか、自分がやりたかった仕事ができるとは思ってなかったし、その仕事をたった3か月でリタイアすることになるなんて。
そして真っ暗な部屋の中、時間だけ過ぎる毎日を経て、今、大好きな事で生きていこうとしている。

人生、何があるか分からない。
嬉しいサプライズもあれば、いきなりドン底へ突き落とされる。
自分には何もないと思っていても、誰かが優しい声をかけてくれる。
私を見つけて、応援してくれる。
大切な人は私を大切にして、いつだって助けてくれて、守ってくれる。

今年は、想像出来ないことがたくさん起こった。
そこにはいつも誰かがいて、私に手を差し伸べてくれた。
私に関わった全ての人に本当に感謝をしたいです。
家族も、友達も、シュガー関係の方も、一人一人に感謝を述べたいくらいです。
本当にありがとうございました。

その中でも、誰よりも私の事を支えてくれたパートナーのひでくん。
彼がいなければ、今の私の姿はありません。
私が何も出来なくなったときも、たくさん助けてくれました。
お仕事も、私に出来ない部分をたくさん補ってくれています。
本当にありがとう!

2018年を振り返ると、26年間生きてて1番濃い1年になりました。
私はこの2018年を忘れることはないでしょう。
辛い事もあったし、嬉しい事もあった。
全部通して自分の糧になりました。
雨降って地固まると言うように、ドン底があったから覚悟もできて這い上がれました。
この経験がなければ、独立したいとは口だけで、そのまま仕事を続けていたことでしょう。

私には、私にしか作れないものがある。
私にしかできないことがある。
そして、お菓子で人を幸せにしたいという気持ちは今までもこれからも変わらない。

本当に本当に、私に関わった全てのみなさまに感謝します。
たくさんお返しができるように、精一杯活動します。

本当に、ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い致します。

Sucre 吉田 ななこ